学校だよりにはふさわしくないと思いますが・・・

 今日本で話題になっている「アメリカンフットボール」の事案で,ケガをさせた学生が記者会見をしていた姿をテレビで見ました。会見の全部を見たわけではありませんが,その後インターネットなどで会見での発言を記事で読みながら,この学生さんの気持ちを考え想像するといたたまれない気持ちになると共に指導者の言葉の持つ怖さを感じました。

私はこの学生さんのような優秀なプレイヤーではありませんでしたが,高校と大学で7年間朝練から始まり,授業時間以外はほとんど道場で過ごしていました。高校時代は先生の,大学時代は先輩のいう事は絶対で,「いいえ」「できません」は禁句でした。人通りの多い駅前で,先輩から「一曲歌って来い」と言われれば「はい」と言って従うような世界でした。

自分が3年生になったとき,こんな世界はおかしい,誰かがこの連鎖を止めなければ永遠に続くと思い,体育会本部や学生自治会本部へ働きかけをしました。4年生の春に体育会各部の主将や渉外担当者に集まってもらい,運動部の改革を求めました。でもこの話は40年以上も前のお話です。今この時代に同じようなことがまかり通っていると知って,驚きでいっぱいです。スポーツの強豪校と言われる学校では,未だにこんな悪しき慣習が残っているのかと思うと呆れるばかりです。

20歳の若者が,テレビで顔を出し,名前を出して記者会見に臨むためには,私が想像できないくらいの葛藤があったと思います,でもそれは本人だけではなく,彼の親御さんにとっても大きな葛藤であったことは想像に難くないことです。きっと親子で話し合ったと思います。自分の子供が全日本にも選ばれるような選手として活躍していた華やかな思い出と,謝罪会見の後から押し寄せてくるだろう世間からの波と我が子の将来を思ったとき,親御さんの不安と「なぜ,どうして,こんなことになってしまったのだろうか」という怒りにも似た感情が胸を締め付けていることは同じ親として共有できる感情です。この度の事で,この学生さんが「謝罪会見をしてよかったと思える」人生を歩んでもらいたいと願っています。

子供たちの心へ届く指導は,本を読んでも,人の話を聞いても,研修しても得られません。指導者自身が,子供たちを一人一人尊重し,一人一人へ愛情を注ぐことで初めて届くのです。大きな声や感情の高まりだけで話しても,子供たちには届きません。今一度子供たちへ指導をする立場の人間として普段の自分を振り返ってみます。

お知らせ 6月2日 9:30~ 神奈川県にある桐光学園の校長先生がご来校されます。

13:30~ 関西学院国際中・高等部の教育統括がご来校されます。

最新の受験情報などをお聞きできるチャンスかとも思います,310教室へお越しください。