学校だより

校長

オンライン学習で、子どもたちのグループ討議が多く行われるようになってきました。中学部ではすでにグループの話し合いを授業の柱の1つにしています。小学部でも自分の意見や考えを発表する。友達の意見に耳を傾ける。1つの意見としてまとめる。これらの活動を授業の中で行うことが増えてきました。(ZOOMではブレイクアウトルームと呼ばれている)アプリの拡張機能を使い、少人数で、与えられた時間で話し合いを行っています。しかし、子どもたちは自分の考えや意見を一生懸命伝えているのですが、話し合いの活発さが出てきません。

何か原因があるのでしょうか。

「ためして ガッテン!」というNHKの番組をご存知でしょうか。先日の放送で興味深い謎解きが出てきました。

ビデオ通話は、パソコンやスマートフォンを使い、離れた人たちと映像や音声で簡単につながることができる便利なコミュニケーションの方法です。しかし、なぜか「議論が深まらない」「盛り上がらない」といった声があります。

実はその大きな原因の1つが、ビデオ通話を行うパソコンなどの構造にありました。それは「画面」と「カメラ」が違う位置にあること。相手の姿を見ようと「画面」を見ると「カメラ」が見られず、互いの目線が合わないのです。このことによって、コミュニケーションにおいて大事な2つのものが失われていることが分かりました。

1つ目は「うなずき」。相手に同意を伝えたり、会話のタイミングをはかったりする仕草です。目線が合わずアイコンタクトができないと、ビデオ通話ではうなずきの数が大きく減ることが実験で分かりました。2つ目は「ジェスチャー」。私たちが頭の中で言葉を探したり、流暢にしゃべったりすることを、実は手などの動きが助けていたのです。これも、相手のジェスチャーが見えなかったり目線が合わなかったりすると、自然と少なくなってしまうのです。

そんなビデオ通話の弱点を解決するユニークな方法がある大学で行われていました。それは会議や通話の中に、会話をちゃんと聞いて心からうなずく、「うなずき担当」を1人でも設けること。ビデオ通話では、ついついうなずくのを忘れがちですが、1人がきちんとうなずくだけで他の人がうなずくようになったり、会議に参加している全体の人たちの一体感が増すように感じられたりするのだそうです。実際にある会社で試してみると、社内会議の議論の質が深まったり、みんなの参加感が増したりしたという報告があるそうです。うなずき担当は、相手の話をちゃんと聞いて、心を込めてうなずくことがポイントです。

いかがでしょうか。うなずきながら聞く。ご家庭では普段の会話に、オンラインでは友達の話にうなずくことをお互いが始めていけば、話が深まり、盛り上がることは間違いないそうです。

授業中、カメラをオフにして参加している子がいるんですと、先生方から残念な報告が上がってきます。先生も大変心配になります。カメラをオンにして、友達や先生の話に大きくうなずいて、自分の考えや意見は、ジェスチャーを交えてカメラを見ながら発表してみましょう。せっかくのオンライン、全集中で取り組みましょう。オンライン学習は、一人一人の参加が基本です。

私事ですが、バンクーバー総領事館や学校運営委員会の皆様のおかげで、ようやくバンクーバーに渡航することが決まりました。まもなく出発します。その後の隔離や生活が落ち着きましたら、学校だよりを再開させていただきます。それまでしばらく休ませていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。

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