学校だより

校長

「一人が犠牲になって、複数の人の命が助かるなら、支持しますか?」「AIによる自動運転車が事故をおこしたら誰が責任を負うべきですか」「あなたが裁判員になったら、死刑の判断を下すことができますか」

これらの問いは、来年春から国内の高校で使われる新しい社会科の教科書に記載されているものです。いずれも正解は書かれておらず、生徒たちに考えるよう促す内容になっています。高校教育で課題とされてきた知識偏重を脱却し、生徒がみずから考え、周囲との対話を通じて学びを深める内容が特徴です。どれだけ知識を暗記するかではなく、知識をいかに活用し、現実の課題について思考し、解決につなげられるか、そんな力を養おうとしています。

先週の中学部の授業では、生徒の「千と千尋の神隠し」「エヴァンゲリオン」の感想を皆で聞きました。本人の感性で感じたものを本人の言葉で表現していきます。ストーリー、映像、音楽、エンディングなどの切り口を通して言葉を選び、相手に自分の思いを伝えます。語彙も問われます。しかし、ここにも正解はありません。

小学6年生の授業では、討論が行われていました。「スポーツを見るならTVの方がいいか」「動物園の動物は幸せか」。結論を導く過程の習得をねらいとしています。自分の答えを出すための理由や情報を一生懸命に考え結論付けることを、対話をしながら学習していました。

自分はどう捉えたらいいのか、どうアプローチしていけばいいのかを考えることは、答えのない時代を生きる私たちにも求められていると感じました。自分の意見を組み立て、仲間と意見を出しあい、それをプレゼンしていく力。オンラインでこそ必要になります。子供たちは、少々戸惑いながらも意見交換を行い、自分の意見の構成を考え、相手に正しく伝えるためにはどのような順番で話したら伝わるかなどを検討したり、相手の意見に感心し、またそれに対して考えたりしていました。バンクーバーで高めようとしている取り組みの一つです。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。