学校だより

校長

「見えるもの」と「見えないもの」

中学部の地理の授業でした。「木造の家」、「石で作られた家」、「土で作られた家」の写真を見て、どうしてこのような家になるのかを考えていました。通常では、それぞれの写真とその土地の年間の気温、降水量などを結び付けて終わってしまう授業です。ところが、先生から提示されたものは空からの動画でした。どの家々も同じ材料を使って作られていることや周りの環境が広範囲に分かります。理解というよりも納得という言葉が当てはまりました。オンラインならではの特性を生かした場面でした。子どもたちは見えるものから、さらに想像をしたり、関連させたり考えを広げたりしていきました。

中学部の数学の授業では、見えないものを考えていました。負の数です。2個のリンゴは見えても、-2個のリンゴは見えません。このマイナスの考え方から入っていきました。素材は「時差」です。基準はロンドンの子午線。地球は西から東へ24時間で1回転するため、経度15度で1時間の時差が生じます。日本標準時の兵庫県明石市とイギリス・ロンドンでは、経度で135度の差があるため、時差は9時間になります。日本より東にあれば(東経が大きい数字)時差はプラスされ、反対に日本より西にあれば時差はマイナスになります。また、日付変更線という厄介な見えない線が出てきます。これらを頭に入れて、世界各地の時刻を考えていきます。見えないものは、何かに置き換えて考えたり、仮定して考えたりします。地球上の3つの都市の時刻を考えるだけで、マイナスの考え方が身に付いていきます。

中学生の思考力としては、与えられた資料から情報を読み取る力、与えられた資料を比較し共通点や相違点を見つける力、自らの考えを再構築し伝える力、自らの考えをまとめる力が求められています。そのために、特定のものをよく観察できる機会や複数のものを見比べる機会をつくり、自分ならどうするかを考えさせ、考えた結果を意見としてまとめ、語らせます。オンラインでも繰り返し繰り返し、投げかけています。ぜひ、普段の生活でもこのような機会をつくってあげてください。

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