学校だより

校長

「校長先生、子どもたちにおすすめの一冊を書いてください。」と、図書主任に頼まれ、毎年「おすすめの一冊」を紹介していました。ジュール・ヴェルヌが1888年に発表した少年向けの冒険小説「十五少年漂流記」、竹下文子さん著の10巻のシリーズ「黒ねこサンゴロウ」、筒井康隆のヤングアダルト向けSF小説「時をかける少女」。そして、「あらしのよるに」を紹介しました。「あらしのよるに」は木村裕一さんによる絵本で、当初第6作で一度は完結したのですが、第7作目が制作されシリーズの完結となりました。昔は、小学4年生の教科書に掲載されていました。

第1作目の「あらしのよるに」のあらすじをご紹介します。

【ある嵐の夜に、山小屋の中へと偶然非難してきたヤギとオオカミ。

雨のせいで鼻もきかず夜中なので相手の顔も見えないが

心細さから会話を始め、お互いが結構気の会う相手だと分かる。

『もしよかったら、今度お天気のいい日に一緒にお食事でもどうですか?』

『いいっすね!それじゃ明日の昼にでも!』

『でも、お互いの顔がわからなかったらどうしましょう・・・』

『じゃあ合言葉なんてどうすかね。オイラ、『嵐の夜に出会った者です』って言いやんすよ』

『ふふふ・・・『あらしのよるに』だけで十分ですよ』

そして嵐が通り過ぎ、それぞれ別々に別れました。】

「あらしのよるに」はオオカミとヤギという、相容れないはずの者同士の友情が描かれた物語で、オオカミのガブとヤギのメイは、嵐の夜、真っ暗な小屋の中で出会い、次第に意気投合して友達になっていきます。食うものと、食われるもの。外見、住む場所、何もかも違う。決して相容れない両者が、真っ暗な嵐の夜に出会い、種族の枠を超えて、深い友情で結ばれていきます。そのきっかけはお互いの思い込みを捨てること。まっしろな心で相手と向き合うことでした。

この「あらしのよるに」、中高生向きには結末の違う小説版が出ています。また、You tubeには俳優の高橋克典さんの読み聞かせがアップされています。

心に残る物語は、親から子へ、友達から友達へと受け継がれていきます。海外では、直接絵本を手に取り読むことはなかなか出来ませんが、巡り合った一冊は一生の宝物になります。そんな一冊、皆さんも持っていらっしゃると思います。夏休みを前に、ご家族で紹介し合ってみてはいかがでしょうか。

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