学校だより 9月19日

言葉の力

校長 冨岡 尚生

先週の12日、テニスの四大大会の1つ、全米オープンの女子シングルス決勝で、大坂なおみ選手がベラルーシの選手にセットカウント2対1のフルセットで逆転勝ちし、優勝した2018年の大会以来、2年ぶり2回目の優勝を果たしました。

今大会では、人種差別へ抗議するマスクを7試合分用意していたことが大きな話題となりました。このことについて大坂選手は、「皆さんがどのようなメッセージを受け取ったか、それに興味があります。私のマスクを見て話し合いが起きればいいと思います。」「私はテニス業界の外のことにそれほど詳しくはありませんが、いろいろな人がこのことを話題にしてくれると嬉しいです。」と、その思いを、彼女の「言葉」で語っていました。大坂選手の「言葉」に注目したのは、今大会だけではありません。

初優勝をした2018年の大会に遡ります。ご覧になった方も多いと思います。決勝は、セリーナ選手が2度の警告を取られ審判に猛抗議したことで、ゲームペナルティーを取られ、荒れた試合になりました。観客からは審判に大ブーイングが起き、試合後の優勝セレモニーも騒然とした雰囲気で行われました。そんなブーイングの中で、質問者が大坂選手に尋ねました。「いつかグランドスラム決勝でセリーナと戦うのが夢だと言っていました。今どんな気持ちですか?」そこから大坂選手のスピーチが始まりました。”I’m going to differ from your question, I’m sorry.「質問への答えではないことを話そうと思います。ごめんなさい。」”I know that everyone was cheering for [Williams] and I’m sorry it had to end like this. I want to say thank you for watching the match.”「皆が[セリーナを]応援していたのを知っているから、こんな終わり方になってごめんなさい。ただ伝えたいのは試合を見てくれてありがとう。」 2万人以上の観客のほとんどが、セリーナ選手のファンと思われます。40語に満たない、この大坂選手のスピーチを聞いて、心は大坂選手に対するリスペクトに変わったと私は感じました。言葉は、人の心や社会を動かすこともあります。また、自分の立場を気付かせてくれます。言葉は人を傷つけるためにあるのではなく、人を幸せにするために生まれてきたと思います。ある研修会で、人を笑顔にする3つの言葉を習ってきました。「ありがとう」「うれしい」「たすかったよ」です。人へ感謝を伝えること。その感謝の言葉は、相手と自分に幸せを創り出します。大坂選手は次の言葉でスピーチを締めくくりました。”It was always my dream to play Serena in the US Open final. I’m really glad I was able to do that. I’m really grateful I was able to play with you. Thank you.”

今週は何人もの総領事館の方や先生方が、日本から届いた教科書やドリル、ワークなどをタッパー校に届け、丁寧に仕分けてくださいました。ありがとうございました。

学校だより 9月12日

夏が続いています

校長 冨岡尚生

暦の上では、秋を迎えています。二十四節気では、8月7日に「立秋」。

8月23日に「処暑」(暑さがおさまるという意味で、日中は暑いものの、朝晩の涼しさに初秋の息遣いを感じる頃)。

9月7日に「白露」(秋が深まり、草花に朝露がつきはじめる頃)を過ぎました。

しかし、連日30度を超え、ご近所の方との挨拶は、「今日も暑いですね」を繰り返しています。

日本語は、季節の様子のちょっとの違いを巧みに表現する言語です。

しかし、猛烈な暑さ、異常な大雨が続く今年の日本の夏には、風情のある言葉が見つかりません。

ニュースでは「今まで経験したことがないような大雨」というような表現がよく使われ、極端なものの言い方ばかりが目立ちます。

そのような環境になってしまったことを憂いています。

日本語の表現に欠かせないのが「語彙」です。

たくさんの言葉、豊かな言葉、正しい言葉は、しっかりと指導していかなければなりません。

国語の授業でも「語彙」にこだわっていきたいと思います。

語彙を学習するうえで大切にしたいことは、言葉集めに終始するのではなく、使用できる語彙を増やすことです。

低学年の場合,聞いたり読んだりしたときに理解できる語彙や動詞のレパートリーを増やすようにしていきます。

また、動詞の他にも、様子を表す言葉も増やしたいです。

ご家庭でも、ぜひ子どもたちの語彙の活用の場を作っていただければと思います。

カナダの秋の始まりを、子どもたちはどのように表現するのでしょうか。

学校だより 9月5日

オンラインの授業について
校長 冨岡尚生

先週の接続確認につきましては、ご家庭の協力をいただきまして、ホームルームを行うことが出来ました。
担任からも、久しぶりに子どもたちの笑顔に触れ、とても嬉しかったと感想を聞くことが出来ました。ありがとうございました。
今日から授業が始まります。
先週は何人もの先生と遠隔会議で、授業の進め方について話し合う場をもちました。
先生もどのようにオンラインを行えば、子どもたちの出来ることが増やせるのか、悩みながら取り組んでいます。
日本の教科書会社は、少なくなった授業時数に対応するため、教科書の内容を学校で行うものとそれ以外で行うものに分けるという、授業における学習活動の重点化を示して、全国の公立学校で活用が図られています。
「教科書を教える」のではなく、「教科書で教える」ことが、オンライン学習のポイントになります。
授業では、教科書の問題を省略することがあると思います。子どもたちが一人で学んでいけるための、リーディング・スキルのような基礎的な学習スキルの修得に時間をかけることがあると思います。
このように、学習の内容と目的を精査して授業を構成していきます。
毎回の授業では、「何ができるようになるか」「何を学ぶか」をしっかりと考えて進めてまいります。子どもたちの学びのために、あらためてご理解とご協力をお願いいたします。

学校だより 8月29日

2学期が始まります

校長 冨岡 尚生

 

国内の小学校は短い夏休みが終わり、今週からほとんどの学校が再開されました。

登下校するときは傘を差す。習字や絵の具セットなどの重い学習道具は、学校に置きっ放しにする。

ランドセルの代わりに少しでも軽いナップザックを背負う。

児童生徒にペットボトル入り冷水の無料配布を行うなど、昨年までは見られなかった各自治体の熱中症対策がニュースになっています。

学校のコロナの対策も、手洗いの仕方、給食の食べ方、校庭での遊び方などが新しいルールで行われています。

理科の実験や音楽の合唱、合奏、家庭科の調理など、学習の仕方がリスクに対応するようになりました。

保護者の皆さんが体験された日本の学校の日常が大きく変わりました。

さて、今日からVJSの2学期が始まります。

2学期のオンライン学習を始めるにあたり、保護者の皆様にはたくさんのご理解とご協力をいただきました。

心より感謝申し上げます。

特に、オンラインの接続ため、短い時間にご協力いただいた保護者の皆様、ありがとうございました。

本日は、ホームルームが主になりますが、子どもたちは先生との再会を心待ちにしていることと思います。

2学期も、どうぞよろしくお願いいたします。