学校だより 1月16日

学校だより

校長

「大人の皆さんにお願いがあります」15歳の主張

僕は小学5年生の時、自身の障害を理由にいじめにあいました。最初は言葉だけの暴力で特に気にならなかったのですが、階段から突き飛ばされるなど徐々に身体的な暴力に変わっていきました。そんないじめに耐えかねた僕は、不登校になりました。次第にいじめから逃げた劣等感と将来への不安が押し寄せ、不登校の自分が嫌いになりました。

そんな僕を救ってくれたのが絵本でした。もともと絵本作家になるのが夢だった僕は、自分のもやもやした感情を絵本にして表現しました。思ったよりいい出来だなと思ったので、その絵本をあるイベントで販売することにしました。そこでイベントに来てくれたお客さんから、褒められたり共感してもらえたことによって自己肯定感が上がり、不登校であることを恥ずかしく思わなくなりました。

そのとき、ふと、僕は僕をいじめていたクラスメートたちのことを考えました。なぜ僕をいじめなくてはならなかったんだろうと。そして彼らが言っていた言葉を思い出しました。親に無理やり塾や習い事に行かされて自分の時間が無い。やりたいことをやろうとしても大人から止められてしまう。みんなやりたいことを大人から抑圧されていて、そのストレスや不満を僕にぶつけていたんだと分かりました。もし彼らに自分のやりたいことを表現できる場所があったなら、いじめなんて起きなかったんではないか。僕はそう思い、子どもが主体、子どもが出店、子どもが運営をする子ども万博を開催しました。

子どもたちは自分でプログラミングしたゲームをお客さんに体感してもらったり、自分でデザインしたイラストやポストカードを販売したり、みんな自由に自分を表現していて、会場は子どもたちのポジティブなエネルギーに満ち溢れていたと思います。そして今年、3回目を開催しようとしていた矢先、コロナウイルスが流行し、去年と同じ会場での開催が困難になりました。しかし、何とか開催できる方法を探しました。最初に思い浮かんだ開催方法が、オンライン開催でしたが、一部の大人たちからは、「オンラインなんて危ないよね」だったりとか、「自分の子どもの顔や声がネットに上がるなんて怖い」、「そんなものに参加するんじゃない」といったような声が聞こえました。しかし、実際に開催してみると、参観者は場所や天候に縛られなかったり、障害のある人もオンラインなら参加のハードルが下がるということに気付けました。オンラインだからこそできる、人と人との交流もあったんです。

僕から大人の皆さんにお願いがあります。子どもたちに自由な表現をさせたり、新たなツールを使わせるのは危険だと思うかもしれません。もちろん、間違っていたり、失敗することは出てくると思います。でも、これからの未来を創っていくのは僕たちの世代です。否定したり拒絶するのではなく、応援してもらえませんか。大人と子供で意見の違いがあったとしてもお互いの意見に耳を傾ければきっと、よりよい未来が創れるはずです。僕はそう思ってこれからも活動していきます。

昨年放映された、「NHK青年の主張2020」での15歳の少年の主張です。音声をもとに文章にしてみました。文字にすると1200字余り。音声で聞いていても、すっと入ってくる文章です。おそらく、自分の考えを順序立てて整理して、何回も文章にして練習をしたのだと思います。そして、たくさんの人に話を聞いてもらったと思います。

言葉は自分の考えたこと、思ったことを伝えるツールです。言葉のキャッチボールが多いほど、言葉が身に付き、磨かれていきます。私たちの日本語も同じです。オンラインは、みんなにしっかり、言葉が伝えられます。クラスの中で話をできる場面を増やしていこうと考えています。オンラインでは、言葉のやり取りを密にしていきましょう。

学校だより 1月9日

学校だより

校長

あけましておめでとうございます

旧年中は、本校の教育活動へのご理解ご協力、誠にありがとうございました。

保護者の皆様のご期待に応え、子供たちの健やかな成長のために職員一同、一層の努力をしてまいります。

本年もご支援を賜りますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

令和3年 元日 バンクーバー補習授業校職員一同

お子様とともにお正月を迎えられたことと思います。それぞれのご家庭でも、新年にあたり、新たな目標や計画を立てられたのではないでしょうか。学校は、今日から3学期をスタートしていきます。まとめの時期として、子供たち一人一人に学習をしっかりと身に付けさせ、3月の卒業、4月の新学年進級に向けての準備をしてまいります。

今年は丑年です。過去の丑年はというと、

1961年はアメリカ合衆国大統領に、ジョン・F・ケネディ就任。大阪環状線全通。

1973年のオイルショック。ベトナム戦争、アメリカ軍の撤退。桜田淳子、山口百恵で歌手デビュー。

1985年にはファミコンソフト「スーパーマリオブラザーズ」が発売。アメリカのニューヨークでG5がプラザ合意

1997年には消費税が5%へ引き上げ。香港がイギリスから中国に返還される。サッカー日本代表が、ワールドカップ(フランス大会)初出場を決める。

2009年には選挙による初めての政権交代。裁判員制度が開始。新型インフルエンザの世界的な感染。

「牛」は古くから食牛や乳牛、耕牛と呼ばれ酪農や農業で人々を助けてくれる存在として重要な生き物でした。大変な農業を地道に最後まで手伝ってくれる様子から、丑年は「我慢(耐える)」や「発展の前振れ(芽が出る)」を表す年になると言われています。今までにない新しいことが始まった年が多いのも特徴です。

新型コロナウイルスの蔓延で、まだまだ耐え忍ぶ年になるかもしれませんが、地道に突き進むことで新たな発展へと繋げる年にしていきたいと思います。

どうかよろしくお願いいたします。

3学期の授業と修了式、卒業式について

令和3年1月8日

バンクーバー補習授業校保護者の皆様

3学期の授業と修了式、卒業式について、「保護者の方へ」のページをご覧いただきますようお願い申し上げます。

バンクーバー補習授業校

学校便り 12月19日

学校だより

校長

日本漢字能力検定協会が発表した2020年今年の漢字は「密」でした。最も応募数の多かった一文字で、新型コロナウイルス感染症が日本を含め世界的に流行し、年初から現在に至るまで日々の活動が制約された一年を表しています。この毎年発表される「今年の漢字」は、その年の世相を反映しています。過去の漢字を見てみると、1995年、阪神・淡路大震災、オウム真理教事件の年の「震」。1997年、山一證券など大型倒産が続出したときの「倒」。2001年、米国同時多発テロ事件のときの「戦」。2005年、愛・地球博の「愛」。2006年以降、「命」「偽」「変」「新」「暑」「絆」「金」「輪」「税」「安」「金」「北」「災」「令」という漢字が選ばれてきました。漢字を見ると、おおよそこんな出来事かが想像できます。

今年も一年を振り返るときが来ました。子どもたちにとっても皆様にとっても、私たちにとっても、まったく予想だにしない出来事が重なった年であったと思います。日本からのニュースは、暗いニュースが多く、オリンピックイヤーであったことも忘れてしまいます。

4月から始まりましたオンラインの学習支援。モデルケースもなく、手探りで行ってまいりました。ご不便やご迷惑をおかけしました。それでもバンクーバーの子どもたちは、画面を通してたくさんの笑顔を見せてくれたり、一生懸命、学習に取り組んでくれたりしました。現地校の課題も多い中、宿題や家庭学習もがんばってくれました。オンラインを支えてくださった保護者の皆様のご支援ご協力に教職員一同、心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

例年と違い、静かで落ち着いたクリスマスになるかと思います。皆様どうか、よいクリスマス、そしてよい年をお迎えください。

学校だより 12月12日

学校だより

校長

雪、息白し、冬木立、蜜柑、雑炊、おでん、焼鳥、湯豆腐、セーター、マスク、手袋、コート、クリスマス、年忘れ、餅、お年玉、年賀状、数の子、これらの言葉は、みんな冬の季語です。季語とは、俳句で使われる、特定の季節を表す言葉のことです。学校だより10月17日号でもご紹介しましたが、伊藤園新俳句大賞の佳作特別賞に選ばれた高等部1年の小嶋くんは、「みかん」という季語を使って句を作りました。

俳句の作り方は、うれしい、楽しい、おいしい、悲しい、さびしいなどの、気持ちを表す言葉は使わずに、気持ちの伝わる5文字、7文字、5文字の「句」を作ることにあります。「お年玉」をもらった、うれしい気持ちをどんな言い方で表そうか。「クリスマス」の様子をどんな言葉で表そうか。想像力豊かな子どもたちなら、どんな句を作るのかとても楽しみです。中高生の皆さんは「もの」に語らせて、気持ちを伝えることを考えてみてください。事柄を述べることはできません。詠嘆を導いて感動を深めたり、 間と休止を生じさせ、 広がりをもたせたりするために、「や」 「かな」 「けり」 などの代表的な切れ字を用いてみましょう。

俳句作りは、言語感覚が磨かれていきます。冬休み、すてきな俳句を作ってみましょう。